ガンマ分布 確率計算機|形状 k と尺度 θ から PDF・CDF・残存確率をワンビュー算出
形状パラメータ k、尺度パラメータ θ、観測値 x を入れると、確率密度 f(x)、累積確率 F(x)、残存確率 1−F(x) を同時に表示します。平均・分散・標準偏差・モードの要約統計量も同じ画面に並ぶので、待ち時間や寿命の裾確率をその場で読み取れます。
💡 このツールについて
ガンマ分布は、正の値しか取らない連続量をモデル化する右に裾を引いた確率分布です。平均レート λ で起こる事象が k 回起きるまでの待ち時間、電子部品が壊れるまでの寿命、降水量の総和など、「いつ・どれだけ」を表す量に幅広く使われます。
手計算では密度関数の式 f(x) = x^(k-1) e^(-x/θ) / (θ^k Γ(k)) にガンマ関数 Γ(k) が入るため、k が小数だと電卓では扱いにくくなります。このツールは対数ガンマ関数(Lanczos 近似)で Γ(k) を経由し、CDF は正則化下方不完全ガンマ関数を級数展開と連分数で切り替えて求めます。これにより k が小さい領域から大きい領域まで桁あふれせず安定して計算できます。
実務では SRE の障害間隔、保全工学の故障時刻、在庫管理の補充リードタイムなど、形状 k と尺度 θ がわかっている事象の点確率と裾確率を素早く確認する用途に向いています。残存確率を別枠で出すため、「x 以下になる確率」と「x を超える確率」を取り違えるミスも防げます。
🧐 よくある質問
形状 k と尺度 θ は何を決めますか。 形状 k は分布の歪み具合を、尺度 θ は横方向の広がりを決めます。k が大きいほど左右対称に近づき、θ が大きいほど分布が広く伸びて待ち時間が長くなります。平均は kθ、分散は kθ² で表されます。
尺度 θ ではなく比率(レート)で入力したいです。 比率母数 β を使う表現では θ = 1/β の関係が成り立ちます。レートで考えている場合は θ に 1/β を入力してください。式の下にも採用しているパラメータ表現を明記しています。
PDF が 1 を超えることはありますか。 あります。連続分布の確率密度 f(x) は確率そのものではなく密度なので、θ が小さいと 1 を超える値になることがあります。確率として読みたい場合は累積確率 F(x) や残存確率 1−F(x) を見てください。
k = 1 のときはどうなりますか。 形状 k = 1 のガンマ分布は、平均 θ の指数分布と一致します。1 回目の事象が起こるまでの待ち時間を表す形になります。
モードが 0 と表示されるのはなぜですか。 モード(最頻値)は k ≥ 1 のとき (k−1)θ で計算します。k が 1 未満のときは密度が x = 0 付近で最大になるため、0 と表示しています。
📚 ガンマ分布とアーラン分布の豆知識
形状 k が正の整数のガンマ分布は、アーラン分布と呼ばれる別名を持ちます。これは平均 θ の指数分布に従う待ち時間を k 個足し合わせた分布で、「k 回目の事象が起こるまでの時間」を表します。k = 1 なら 1 回の待ち時間、つまり指数分布そのものに戻ります。
アーラン分布の名は、20 世紀初頭にデンマークの電話会社で交換機の同時呼数を研究したアグナー・アーランに由来します。電話交換の待ち行列から生まれたこの分布は、現在ではコールセンターの待ち時間設計や、複数段の処理を経るシステムの故障時刻モデルとして受け継がれています。日本の信頼性工学でも、複数部品が直列に並ぶ装置の寿命解析に登場する身近な分布です。