日本の所得税 累進ブラケット計算機|限界税率と実効税率を1画面で対比
課税所得を入力すると、日本の国税である所得税を7段階の累進ブラケット(5/10/20/23/33/40/45%)に沿って下から順に積み上げ、所得税額・復興特別所得税額・合計税額に加えて、限界税率と実効税率を同時に算出する電卓。寄与したブラケットだけを内訳テーブルと横棒グラフで可視化する。
💡 このツールについて
「年収が増えると、増えた分の全額に高い税率がかかる」という誤解は根強い。実際の日本の所得税は累進課税で、課税所得を7段階のブラケットに区切り、各区切りに対応する税率をその区間に入った金額にだけ適用して合算する。たとえば課税所得500万円なら、最初の195万円に5%、195万〜330万円に10%、330万〜500万円に20%がかかり、合計が所得税額になる。
この仕組みを文章だけで理解するのは難しい。本ツールは各ブラケットの「適用された所得 × 税率 = ブラケット内税額」を1行ずつ表に並べ、同じ数字を横棒グラフでも示す。これにより、限界税率(次の1円にかかる税率)と実効税率(合計税額 ÷ 課税所得)が別物であることが一目で分かる。確定申告の準備中に概算を掴みたい個人事業主、給与明細の源泉徴収額を検算したいサラリーマン、収入が増えたときの手取り変化を見積もりたい人に向く。
なお対象は国税の所得税のみで、住民税・社会保険料・各種所得控除・税額控除は含まない。実際の納税額は税理士または所轄税務署で確認する。
🧐 よくある質問
課税所得とは何ですか。額面の年収を入れればよいですか。 いいえ。課税所得は、給与所得控除・基礎控除・各種所得控除を差し引いた後の金額です。額面の年収そのものではないため、源泉徴収票の「所得控除の額の合計額」を差し引いた値を入力してください。
限界税率と実効税率の違いは何ですか。 限界税率は、いま稼いだ次の1円にかかる税率(=最も上のブラケットの率)です。実効税率は合計税額を課税所得で割った全体の平均的な負担率で、常に限界税率より低くなります。
復興特別所得税とは何ですか。 基礎となる所得税額の2.1%が上乗せされる付加税です。含む/含まないをトグルで切り替えられるので、源泉徴収額との比較に使えます。
住民税や社会保険料も計算されますか。 いいえ。本ツールは国税の所得税のみを扱います。住民税(おおむね一律10%)や社会保険料は別計算が必要です。
入力できる金額に上限はありますか。 0円から99,999,999円まで、1万円刻みで入力できます。4,000万円を超える部分には最上位の45%ブラケットが適用されます。
📚 累進ブラケットと復興特別所得税の豆知識
日本の所得税が現在の7段階・最高税率45%になったのは2015年分からで、それ以前は6段階・最高40%だった。累進課税は「水を順に注いで満たすバケツ」に例えられることが多く、下のバケツが満杯になって初めて次の段の税率に進む構造を表している。
復興特別所得税は、2011年の東日本大震災からの復興財源を確保するために2011年に国会で成立した特別措置で、2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間、所得税額の2.1%を上乗せする。給与所得者の場合は2013年から源泉徴収に組み込まれており、源泉徴収票の数字には既にこの2.1%が含まれている点が、本ツールの基礎税額との突き合わせで見落とされやすい。