ばね圧縮力計算機|線径と巻数から圧縮ばねのばね定数を試算
線径・コイル外径・自由長・有効巻数・材質を入力すると、圧縮コイルばねのばね定数、最大荷重、最大たわみ、密着高さ、平均コイル径、ばね指数をまとめて算出します。設計の初期検討や、手元のばねの仕様を逆算したいときに使えます。
💡 このツールについて
「このばね、どれくらいの力で何ミリ縮むのか」を知りたい場面は、自作機構や治具、3Dプリンタの調整、家具の引き出し機構など意外と多くあります。メーカーのデータシートが手元になくても、ノギスで線径・外径・自由長を測り、巻数を数えれば、ばね定数(N/mm)の目安をその場で出せます。
ばね定数は「1mm 縮めるのに必要な力」です。本ツールは材料力学の標準式 k = G·d⁴ / (8·D³·n) を使い、線径 d・平均コイル径 D(外径マイナス線径)・有効巻数 n・材料のせん断弾性係数 G から計算します。あわせて、密着高さ(コイルが完全に詰まったときの高さ)や、ばねの作りやすさの指標であるばね指数も表示するので、無理のない設計かどうかを確認できます。
🧐 よくある質問
ばね定数は何を表す数値ですか。 ばねを 1mm 縮めるのに必要な力(N/mm)です。値が大きいほど硬いばねで、同じ力でも縮みにくくなります。
最大たわみの「自由長の約60%」とは何ですか。 圧縮ばねを縮めすぎてコイルが密着すると永久変形やヘタリの原因になります。実用上の安全な目安として自由長の約60%までを最大たわみとして表示しています。用途により余裕を増減してください。
有効巻数と総巻数の違いは何ですか。 有効巻数は実際にたわみに寄与する巻数です。両端を平らに処理した閉じ端ばねでは、端の各1巻ずつ計2巻はたわみに寄与しないため、密着高さの計算では総巻数を「有効巻数+2」として扱っています。
ばね指数が範囲外と警告が出ました。 ばね指数(平均コイル径÷線径)が小さすぎると成形が難しく、大きすぎると巻きが絡みやすくなります。作りやすさの目安として4〜12を推奨範囲とし、それを外れると注意を表示します。
材質はどれを選べばよいですか。 一般的なばねにはピアノ線(SWP)、耐食性が必要ならステンレス(SUS304)、導電性や非磁性が必要ならリン青銅(C5191)が使われます。材質ごとにせん断弾性係数が異なり、ばね定数に影響します。
📚 ばね設計の豆知識
圧縮コイルばねの両端は、座りを良くするため「クローズドエンド(密着端)」に処理されることが多く、さらに端面を研削した「クローズドエンド研削」にすると荷重が均等にかかりやすくなります。日本工業規格(JIS B 2704)でも圧縮ばねの計算と設計が体系化されており、線径や材料記号(SWP-A、SWP-B など)はこの規格に基づいて選定されます。手巻きや簡易な検討では本ツールのような単純式で十分目安が立ちますが、繰り返し荷重がかかる用途では応力やへたり、座屈も考慮した本格的な設計が必要になります。