中綴じ冊子・追い出し(クリープ)計算機|DTPの必須作業、ページのズレ量を自動計算
中綴じ冊子の印刷データを作成する際に発生する「追い出し(クリープ)」によるページのズレ量を自動計算するツールです。DTPデザイナーや同人誌作家など、冊子データを作成するすべての方にご利用いただけます。
💡 ツール概要
中綴じ製本では、紙を重ねて二つ折りにするため、内側のページほど外側にせり出してきます。このズレ量を「追い出し(クリープ)」と呼び、これを考慮せずにデータを作成すると、断裁時に小口(外側のフチ)の余白が狭くなったり、絵柄が切れたりする原因となります。このツールを使えば、そのズレ量を正確に把握し、レイアウト調整に役立てることができます。
- 最大追い出し量を瞬時に計算 総ページ数と紙の厚さを入力するだけで、最も内側になるページのズレ量(最大追い出し量)がすぐに分かります。
- シートごとの詳細なズレ量を一覧表示 冊子を構成する各シート(4ページ分)が、それぞれ何mmずつずれるのかを一覧表で確認できます。外側の表紙(0mm)から中心のページまで、段階的な数値がわかります。
- 面付け作業の参考に 計算結果の表には、各シートにどのページ番号が配置されるかの目安も表示されるため、面付け作業の参考情報としても活用できます。
- 豊富な用紙プリセットと手動入力 一般的な「上質紙」「コート紙」の連量に応じた厚さをプリセットから選択できます。もちろん、リストにない用紙の厚さ(mm)を直接入力することも可能です。
🧐 よくある質問
Q. なぜページ数は「4の倍数」でなければならないのですか?
A. 中綴じ冊子は、大きな紙を一枚ずつ二つ折りにして重ね、中央を針金で綴じて作られます。1枚の紙で「表・裏 × 2つ折り」により4ページ分が構成されるため、総ページ数は必ず4の倍数になるという製本上のルールがあるためです。
Q. 計算された「追い出し量」を、具体的にどうレイアウトに反映すれば良いですか?
A. 例えば、あるシートの追い出し量が「1.50 mm」と計算された場合、そのシートに含まれるページのレイアウト全体を、1.50mm分だけ「ノド(綴じ側・内側)」に寄せて配置します。これにより、冊子が完成して小口(外側)が断裁された際に、すべてのページの余白が均等に見えるようになります。IllustratorやInDesignなどのDTPソフトでこの調整を行ってください。
📚 「追い出し(クリープ)」の豆知識
「追い出し」または「クリープ」とは、中綴じ製本特有の物理現象です。数十枚の紙を重ねて折ると、紙の厚みが蓄積し、中心に近い紙ほど外側へとはみ出していきます。このはみ出した部分は、製本の最終工程で三方断裁(天・地・小口を切り落とすこと)によって切り揃えられるため、結果として内側のページほど横幅が狭くなってしまいます。
この現象を無視して全ページ同じレイアウトでデータを作成すると、外側のページ(表紙に近いページ)では綺麗に見えていた小口の余白が、内側のページに進むにつれてどんどん狭くなり、最悪の場合はページ番号や重要なデザイン要素が断裁で切れてしまう可能性があります。
プロのDTP現場では、この追い出し量を事前に計算し、ページごとにレイアウトを内側(ノド側)にずらして「追い込み処理」を行うのが常識とされています。このツールは、その面倒でミスが許されない計算作業を自動化し、より精度の高い印刷データ作成をサポートします。